レイニングとは?

これは、「NRHA Handbook」の一番最初に記載されている言葉です。


レイニング競技はどんなふうにジャッジするの?

(ナレーション):

レイニングは、ショーアリーナ内で、牧場で仕事をする種類の馬の運動能力を見せるように設計された動き「マニューバー」をジャッジが審査をする形式で競う馬術競技です。NRHAの競技会では、出場者は、NRHAハンドブックに含まれている事前に選択された協会が承認しているパターンを踏破してみせなければなりません。

それぞれのパターンは、スモール・スロー・サークル(ゆっくりとしたスピードで小さな輪乗りをする)、ラージ・ファースト・サークル(速いスピードで大きな輪乗りをする)、フライング・リード・チェンジ(踏歩変換)、ロール・バック・オーバー・ザ・フック(後ろ脚の膝を超えるようにして真反対の方向にターンする)、その場所に留まっての360度スピン、そしてレイニングホースと言えばコレ!と言われるほど特徴的な、エキサイティングなスライディング・ストップが含まれています。

NRHAのジャッジ・システムは、技術的な要素とスタイル的な要素を組み合わせた「難易度 」を考慮しつつ、馬術競技おいてを審査を遂行するための優れたフォーマットとして認識されています。


レイニングの歴史とNRHA

レイニングは、アメリカ西部開拓史時代において牧場で牛を追っていた牧童たちを起源としています。

彼らは時折自分たちの馬を操る技術や馬の能力の高さを競い合っていました。

それは投げ縄に始まり、急停止、すばやい方向転換など、ライダーの手綱捌きに対していかにすばやく反応しているか、もしくはどの馬が最も俊敏に動いているかなどで勝敗を競ったと言われています。

次の動きにつなげるための確実な停止や、ネックレイン(手綱を馬の首に触れさせる事で操作をすること)が正確で、方向転換が機敏にできる馬はストックホース(牧牛馬)と呼ばれ、手綱(レイン)を中心としてライダーにコントロールをされる事から後にレイニングホースと呼ばれるようになっていきました。

このようにして牧童たちから始まった競技はその後牧場同士で競い合うようになり、次第に大きな競技会が開催されるようになりました。

こうした競技会はすぐにアメリカ全土で人気となり、アメリカン・クオーター・ホース・アソシエイション(American Quarter Horse Association, AQHA)などの馬種限定の協会主催で正式に開催されるようになりました。

世界初のレイニング専門の協会として、ナショナル・レイニング・ホース・アソシエイション(National Reining Horse Association, NHRA)が1966年11月30日オハイオ州コショクトンで発足しました。現在本部はオクラホマ州オクラホマシティに移転しています。

世界で最初のフュチュリティー(NRHAフュチュリティは3歳馬限定)も1966年に開かれました。それまでの競技会では走行全体を見て総合的に採点されてきましたが、1985年には現在も採用され続けているマニューバーごとに採点するシステムが導入され、今ではレイニングの採点基準として最も公平で優れている採点方式だとされています。1986年にはユースクラスが設けられ、フリースタイルが初めて導入されました。1987年にヨーロッパで最初のNRHA公認の大会として国際ドイツチャンピオンシップが開催されたことをきっかけとして、NRHAは国際的な協会として認知され始めました。1998年にはレイニングが米国馬術チームの最初のウエスタン馬術競技種目として認められ、2000年にはFEI(国際馬術連盟)よりレイニングが国際競技として承認されました。2011年にはアニマルウェルフェア&メディスンポリシーが承認され、2016年に50周年を迎えました。

そして2019年8月に、日本においてJRHAが発足しました。

詳細なNRHAのマイルストーンについてはこちらへどうぞ。https://nrha.com/milestones

(注)レイニングの歴史については諸説あります。